無人航空機操縦者技能証明(ドローン国家資格)学科試験

ドローン国家資格の種類は一等と二等の 2 つ — 資格なしで飛べる範囲との線引き

ドローンの国家資格(無人航空機操縦者技能証明)は一等と二等の 2 区分で、それぞれに機体の種類や飛行の方法の限定が付きます。ただし、ドローンを飛ばすのに必ず資格が要るわけではありません。規制の対象になる「特定飛行」に当たらないカテゴリーⅠは飛行の許可・承認が不要で、カテゴリーⅡは資格がなくても国の個別審査を受けて許可・承認を得れば飛べます。資格が前提になるのは第三者の上空を飛ぶカテゴリーⅢで、一等の技能証明と第一種機体認証が求められます。重量 100 グラム未満の機体は「無人航空機」ではなく「模型航空機」に分類されます。

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二等・一等標準

飛行機(固定翼)の無人航空機の特徴として、最も適切なものはどれか。

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正しいのは主翼の揚力で自重を支え、回転翼航空機より高速・長距離の飛行に向くとする記述(教則4.1)。飛行機は比較的少ないエネルギーで飛行でき、長距離・長時間の飛行が可能とされる。垂直離着陸やホバリングは回転翼航空機の特徴で、飛行機は離着陸に滑走路が必要であり、自動飛行では発射装置や回収装置が必要な場合もある。また飛行機は推力を失っても滑空飛行状態になればすぐには墜落しない一方、滑空するため墜落・不時着時の落下地点を狭い範囲に抑えることはできないと教則は説明しており、落下地点を抑えやすいとする記述は逆である。

国家資格は一等と二等の 2 区分

指定試験機関(日本海事協会)は「技能証明は、カテゴリーⅢ飛行に必要な技能に係る一等無人航空機操縦士と、カテゴリーⅡ飛行に必要な技能に係る二等無人航空機操縦士との2つに区分され、合格した試験に応じて無人航空機の種類又は飛行の方法について限定をされます。」と案内しています。資格の種類はこの 2 つで、機体の種類や夜間・目視外といった違いは資格の区分ではなく限定で扱われます。

一等と二等でできる飛行・学科と実地試験の違い・限定変更は「ドローン国家資格 一等と二等の違い」で、受験の経路と費用は「ドローン国家資格の取り方と費用」で扱っています。この記事では、資格が要る飛行と要らない飛行の線引きを整理します。

100 グラム未満は「無人航空機」ではない

航空法第 2 条第 22 項は、構造上人が乗ることができず、遠隔操作又は自動操縦で飛行させることができる飛行機・回転翼航空機などを「無人航空機」と定め、国土交通省令で定めるものを除いています。除かれるものは航空法施行規則第 5 条の 2 が「重量が百グラム未満のものとする」と定めています。

  • 教則(第 5 版)は、ここでいう重量を無人航空機本体とバッテリーの重量の合計とし、バッテリー以外の取り外し可能な付属品は含まないと説明しています
  • 重量が 100 グラム未満のものは、無人航空機ではなく「模型航空機」に分類されます
  • 一方、重要施設の周辺上空の飛行を禁じる小型無人機等飛行禁止法の「小型無人機」は、大きさや重さにかかわらず対象で、100 グラム未満のものも含まれると教則は説明しています

機体登録・機体認証・技能証明は別の制度

ドローンの制度には、機体の登録、機体の認証、操縦者の技能証明の 3 つがあり、対象も有効期間も別々です。

機体登録・機体認証・技能証明の違い(教則 第 5 版より)
制度区分対応する飛行有効期間
機体登録―重量 100 グラム以上の全ての無人航空機(原則)3 年
機体認証第一種カテゴリーⅢ飛行1 年
機体認証第二種カテゴリーⅡ飛行3 年
技能証明一等無人航空機操縦士カテゴリーⅢ飛行3 年
技能証明二等無人航空機操縦士カテゴリーⅡ飛行3 年

機体認証のための検査は国又は国が登録した民間の検査機関(登録検査機関)が、技能証明のための試験は国が指定した民間の試験機関(指定試験機関)が実施します。機体登録は、特定飛行をしない場合も含めて重量 100 グラム以上の機体に原則必要な手続きです。機体認証は、カテゴリーⅡでは手続きを省くための選択肢ですが、カテゴリーⅢでは第一種機体認証が必須です。

登録した機体には登録記号を表示し、一部の例外を除いてリモート ID 機能を備える必要があります。教則(第 5 版)が挙げる例外は次の 4 つです。

  • 登録制度の施行前(2022 年 6 月 19 日)までの事前登録期間中に登録手続きを行った無人航空機
  • あらかじめ国に届け出た特定区域(リモート ID 特定区域)の上空で、補助者の配置や区域の範囲の明示などの必要な措置を講じて行う飛行
  • 十分な強度を有する紐など(長さが 30m 以内のもの)で係留して行う飛行
  • 警察庁、都道府県警察又は海上保安庁が警備その他の特に秘匿を必要とする業務のために行う飛行

規制の対象は「特定飛行」 — 空域 4 つと方法 6 つ

航空法は、第 132 条の 85 第 1 項で飛行させてはならない空域を、第 132 条の 86 第 2 項(一〜六号)で守るべき飛行の方法を定め、これらの空域での飛行又はこれらの方法によらない飛行を第 132 条の 87 の本文で「特定飛行」と呼んでいます。教則(第 5 版)は、特定飛行を次のように整理しています。

特定飛行に当たる空域と方法(教則 第 5 版より)
区分該当するもの
空域空港等の周辺の上空 / 緊急用務空域 / 地表又は水面から 150m 以上の高さの空域 / 人口集中地区の上空(工業専用地域内の区域の上空を除く)
方法夜間飛行(日没後から日出まで) / 目視外飛行 / 第三者又は物件との距離 30m 未満 / 催し場所上空 / 危険物の輸送 / 物件の投下

どれか 1 つにでも当たれば特定飛行で、原則として禁止されています。特定飛行に当たるかどうかと、立入管理措置(飛行経路の下に第三者が立ち入らないよう管理する措置)を講じるかどうかで、飛行はカテゴリーⅠ〜Ⅲに分かれます。

カテゴリーⅠ・ⅡA・ⅡB・Ⅲの区分と手続き

カテゴリーごとの定義と必要な手続き(教則 第 5 版・国土交通省の案内より)
カテゴリーどんな飛行か必要な手続き
カテゴリーⅠ特定飛行に該当しない飛行飛行の許可・承認は不要。重量 100 グラム以上なら機体登録は必要
カテゴリーⅡA立入管理措置を講じて行う特定飛行のうち、空港周辺・高度 150m 以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下・最大離陸重量 25kg 以上の機体の飛行技能証明と機体認証があっても、運航管理の方法について国土交通大臣の審査を受けて許可・承認を受ける。資格・認証がなくても、機体・技能・運航管理の審査を受ければ許可・承認を受けられる
カテゴリーⅡBカテゴリーⅡA 以外の、立入管理措置を講じて行う特定飛行技能証明を受けた者が機体認証を受けた機体を飛ばすなら、飛行マニュアルを作成・遵守して特段の手続きなく飛行可能。資格・認証がない場合は、機体・技能・運航管理の審査を受けて許可・承認を受ける
カテゴリーⅢ立入管理措置を講じない特定飛行(第三者上空の飛行)一等の技能証明と第一種機体認証が前提。そのうえで運航管理の方法の審査を受けて許可・承認を受ける

カテゴリーⅡA は、空港周辺・高度 150m 以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下・最大離陸重量 25kg 以上の 6 つを「リスクの高いもの」とまとめた区分で、重い機体だけを指すわけではありません。国土交通省は、夜間飛行と目視外飛行を許可・承認申請が不要なカテゴリーⅡとして行う場合は「技能証明の限定変更が必要となります」と案内しています。二等を持っていれば夜間・目視外も申請なしで飛べる、というわけではありません。

教則は、カテゴリーⅠをレベル 1・2(目視内)、カテゴリーⅡをレベル 3(無人地帯での目視外飛行)、カテゴリーⅢをレベル 4(有人地帯での目視外飛行)と対応付けつつ、カテゴリーとレベルの分類は「厳密には一致しない場合がある」と注意しています。

資格がなくても飛べる範囲

カテゴリーⅠは、教則が「航空法上は特段の手続きは不要で飛行可能である」とする飛行です。ここでいう手続きは飛行の許可・承認のことで、重量 100 グラム以上の機体なら機体登録は別に必要です。

カテゴリーⅡは、A・B のどちらも技能証明や機体認証がなくても飛べます。教則(第 5 版)は、カテゴリーⅡA・ⅡB は「機体認証及び技能証明の両方又はいずれかを有していない場合であっても、あらかじめ①使用する機体、②操縦する者の技能及び③運航管理の方法について国土交通大臣の審査を受け、飛行の許可・承認を受けることによっても可能となる。」としています。

技能証明や機体認証は、この審査の一部を省く根拠にもなります。国土交通省のカテゴリーⅡの審査要領では、技能証明を持つ人は技能証明書番号・区分・限定事項などを記載することで操縦者に関する様式 3 の添付と確認事項(飛行経歴、知識、能力)の記載を省略でき、機体認証又は型式認証を受けた機体なら機体に関する様式 2 の添付を省略できます。片方だけでも、申請の一部を省けます。

カテゴリーⅢには、資格なしで審査を受けて飛ぶ経路はありません。教則は「一等無人航空機操縦士の技能証明を受けた者が第一種機体認証を受けた無人航空機を飛行させることが求められる」ことに加えて許可・承認を受けることで可能になるとしており、国土交通省の案内も一等の技能証明と第一種機体認証がそろった場合に「限ります」としています。

登録講習機関の修了や民間の認定は技能証明そのものではない

登録講習機関の講習を修了して得られるのは、指定試験機関での実地試験の免除です。指定試験機関は「登録講習機関の所定の講習を修了することで指定試験機関での実地試験が免除されます。」と案内しています。技能証明を受けるには、学科試験と身体検査を指定試験機関で受け、DIPS 2.0 で技能証明書の交付を申請する必要があります。

国の制度とは別に、以前は「ホームページ掲載講習団体等が行う技能認証」を使ってカテゴリーⅡの許可・承認の申請手続きの一部を省略できる運用がありました。国土交通省はこの運用を、同じく省略に使えた「ホームページ掲載無人航空機」とともに廃止しており、施行は令和 7 年 12 月 18 日(2025 年 12 月 18 日)です。理由として、型式認証・機体認証・技能証明により申請手続きの一部を簡略化する制度の運用開始から約 3 年が経過したことなどを挙げています。

  • 2025 年 12 月 18 日以降、申請の一部を省略できる根拠は国の制度(技能証明・機体認証・型式認証)に限られ、民間の技能認定は根拠になりません
  • 12 月 18 日以前に許可・承認を得ていた申請のうち、ホームページ掲載無人航空機や民間技能認証を含むものは、次回申請で「複製」「変更申請」「更新申請」等が行えないと案内されています
  • DIPS 外の紙申請では、過去の申請の内容に関わらず「一律新規申請」とされています

この記事は 2026 年 9 月 23 日時点で公表されている資料をまとめたもので、合否を保証するものではありません。飛行の規制・手続き・制度は改定されます。飛行や申請の前に、国土交通省と指定試験機関の公式サイトで最新の内容を必ず確認してください。

よくある質問

ドローン国家資格にはどんな種類がありますか?
無人航空機操縦者技能証明の一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の 2 区分です。一等はカテゴリーⅢ飛行、二等はカテゴリーⅡ飛行に必要な技能に係る資格で、合格した試験に応じて機体の種類や飛行の方法の限定が付きます。
資格がないとドローンは飛ばせませんか?
飛ばせます。特定飛行に当たらないカテゴリーⅠは飛行の許可・承認が不要です。カテゴリーⅡも、資格や機体認証がなくても、使用する機体・操縦者の技能・運航管理の方法について国土交通大臣の審査を受けて許可・承認を得れば飛行できます。資格が前提になるのはカテゴリーⅢです。
100 グラム未満のドローンはどう扱われますか?
航空法上の「無人航空機」には当たらず、「模型航空機」に分類されます。ただし小型無人機等飛行禁止法の「小型無人機」は大きさや重さにかかわらず対象で、100 グラム未満のものも含まれます。
機体登録と機体認証は同じものですか?
別の制度です。機体登録は重量 100 グラム以上の無人航空機に原則必要で、有効期間は 3 年です。機体認証は第一種(カテゴリーⅢ飛行に対応・有効期間 1 年)と第二種(カテゴリーⅡ飛行に対応・有効期間 3 年)に分かれます。
ドローンスクールの修了証明は国家資格ですか?
登録講習機関の講習の修了で得られるのは、指定試験機関での実地試験の免除です。技能証明を受けるには、学科試験と身体検査を受けたうえで DIPS 2.0 で交付を申請します。

出典

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