小型船舶操縦士の免許は、国家試験(身体検査・学科・実技)を直接受ける方法と、登録小型船舶教習所で課程を修了して学科・実技試験の免除を受ける方法の 2 通りで取れます。国家試験の受験料は施行規則で決まっていて、合計は特殊 27,650 円から一級 35,450 円。免許証の交付には別に登録免許税がかかります。日程は JMRA の申込システムで、都道府県から管轄事務所を選んで確認します。
取り方は 2 経路。勉強の仕方は 3 通り
国土交通省の Q&A は「小型船舶操縦士免許をとるには、国家試験を受験することが必要です」としたうえで、「独学やボートスクール等で試験の準備をする方法のほか、小型船舶教習所で学科と実技の課程を修了する方法があり、教習所の課程を修了すると、学科試験と実技試験が免除となります」と説明しています。JMRA は受験のしかたを 3 つのコースに分けています。
- 免許スクールコース: マリーナ運営やボート販売等を行う企業、または免許スクール事業の企業の講習を受講して試験を受ける
- 登録小型船舶教習所コース: 登録された教習所で「法律に定められたカリキュラムを履修し、国家試験と同じ内容の修了試験に合格すると教習課程が修了」。修了証明書を添えて申請すると学科・実技試験が免除される
- 個人で勉強するコース: JMRA は「学科試験はこの方法が可能ですが、実技試験は難しい面があります」と案内している
教習所の法定カリキュラムは、一級が学科 24 時間以上・実技 12 時間以上、二級が学科 12 時間以上・実技 12 時間以上、二級(湖川)が学科 5 時間以上・実技 5 時間以上、特殊が学科 6 時間以上・実技 1.5 時間以上です。施行規則第 113 条は、修了した日から 1 年を経過すると免除を受けられない旨も定めています。
登録小型船舶教習所は国土交通省の一覧に掲載されています。教習所や免許スクールの講習料は民間の料金なので扱いません。
受験料は施行規則で決まっている
かかるお金は、①国家試験の受験料 ②免許証の交付時に納める登録免許税 ③スクール・教習所の講習料 の 3 つです。①と②は法令で決まっており、①は 2025 年 1 月 1 日以降の試験に適用されています。
| 区分 | 学科試験 | 実技試験 | 身体検査 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 一級 | 10,000 円 | 21,200 円 | 4,250 円 | 35,450 円 |
| 二級 | 4,850 円 | 21,200 円 | 4,250 円 | 30,300 円 |
| 二級(湖川小出力限定) | 4,250 円 | 17,900 円 | 4,250 円 | 26,400 円 |
| 特殊 | 4,400 円 | 19,000 円 | 4,250 円 | 27,650 円 |
申請の前に病院で検査を受けて「身体検査証明書」を提出した場合、身体検査は 2,450 円になり、合計はその分 1,800 円下がります。JMRA は「学科一部科目免除者の学科試験手数料は、学科全科目受験者と同じ」とも注記しています。
オンライン申請ではシステム利用料 2,200 円が加わり、合計は一級 37,650 円・二級 32,500 円・二級(湖川)28,600 円・特殊 29,850 円です。ただし JMRA は「ほとんどの試験日程はオンライン申込みに対応しておりません」としており、対応は一部事務所のテスト運用です。支払いは「クレジットカードでのお支払に対応しかねます」とされ、分割もできません。
申請は「20 日前から 7 日前まで」。必要書類は 5 点
JMRA は「試験開始期日…の 20 日前から 7 日前までに、申請書類に試験手数料を添えて、JMRA の窓口に申請してください」と案内しています。試験開始期日は通常、学科試験の日です。窓口の受付時間は、平日の午前 9 時から午前 11 時 30 分までと、午後 1 時から午後 4 時までです。
- 小型船舶操縦士国家試験申請書 1 通(写真貼付)
- 写真 縦 45mm × 横 35mm 1 枚(このほか、免許申請時にもう 1 枚)
- 本籍が記載された住民票(写し)のコピー 1 通。個人番号(マイナンバー)が記載されていないものに限ります
- 身体検査証明書(申請前に病院で検査を受ける人のみ。試験開始日前 6 ヶ月以内に医師の証明を受けたもの)
- 操縦免許証・海技免状のコピー(所持している人のみ。失効している状態でも構いません)
オンライン申請の受付期間はこれとは別で、「開催日の 30 日前から 10 日前まで」です。
申請締切日の受付時間は午後 4 時までです。実際の締切日は回によって違うので、申込システムの日程表で必ず確認してください。
試験日程は JMRA の申込システムで探す
JMRA の「試験日程と合格発表」は、トップで都道府県を選ぶと担当事務所のページが開く作りで、北海道・東北・信越・関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄の 9 事務所に分かれています。各事務所のページには「試験日程」と学科・実技・総合の合格発表のメニューがあります。
「試験日程一覧」には、試験開始期日・種別・試験地・受付開始日・受付締切日・実施日集合時間・試験会場・備考の列が並びます。JMRA は「まだ掲載されていない試験日程につきましては、通常、未掲載月の 1〜2 ヶ月前に掲載されます」としているため、数か月先の予定は分かりません。
掲載のされ方の例として、関東事務所の日程一覧には 2026 年 9 月 14 日時点で、試験開始期日が 2026 年 9 月 17 日から 10 月 31 日までの 52 件(19 日ぶん)が載っていました。内訳は特殊 17 件・一級 16 件・二級 16 件・湖川 3 件です。掲載は入れ替わるので、実際の日程は必ず自分で確認してください。
JMRA は「受験場所は本籍や現住所に左右されることはございません」と案内しています。試験は通常 1 日で全て行われますが、実技試験を別の日に行うパターンもあります。
合格後は運輸局等で免許証を申請する
法第 23 条の 2 第 4 項は「操縦免許の申請は、申請者が操縦試験に合格した日から一年以内にこれをしなければならない」と定めています。全ての試験に合格すると JMRA が操縦試験合格証明書を発行するので、申請書類を添えて最寄りの運輸局等へ申請します。
提出書類は、操縦免許申請書(第 18 号様式)・写真 1 枚・操縦試験合格証明書・本籍の記載のある住民票の写し・(所持者は)操縦免許証・納付書(第 26 号様式)です。納付書には登録免許税として、一級は 2,000 円、二級(湖川を含む)は 1,800 円、特殊は 1,500 円の収入印紙を貼ります。
申請の手続きは、JMRA によれば「原則として本人または海事代理士以外の者が行うことはできません」。免許証が手元に届くまでは「受験後およそ 1〜2 週間程度」と案内されています。
Lorebook では収録 440 問のうち 112 問を無料で公開しており、10 問で合格ラインとの距離を測る「実力チェック」も用意しています。
この記事は 2026 年 9 月 14 日時点で国土交通省・JMRA・e-Gov 法令検索が公表している内容をまとめたもので、合否を保証するものではありません。料金や制度は改定されることがあるため、受験前に必ず公式サイトで最新の内容を確認してください。
よくある質問
- 教習所に通わずに船舶免許は取れますか?
- 取れます。国家試験(身体検査・学科・実技)を直接受験する経路が用意されています。ただし JMRA は個人で勉強するコースについて「学科試験はこの方法が可能ですが、実技試験は難しい面があります」と案内しています。
- 二級を取るのに受験料はいくらかかりますか?
- 学科 4,850 円・実技 21,200 円・身体検査 4,250 円で合計 30,300 円です。身体検査証明書を提出した場合は身体検査が 2,450 円になり、合計はその分 1,800 円下がります。オンライン申請ではシステム利用料 2,200 円が加わります。
- 受験料はいつ改定されましたか?
- 2025 年 1 月 1 日以降の試験から現在の金額が適用されています。JMRA は「船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則の一部を改正する省令」の公布に伴う改定と説明しています。
- 試験日程はどこで確認できますか?
- JMRA の「試験日程と合格発表」で都道府県を選び、管轄事務所の「試験日程」を開きます。未掲載の月は「通常、未掲載月の 1〜2 ヶ月前に掲載されます」と案内されています。
- 合格したらすぐに免許証がもらえますか?
- 合格しただけでは交付されません。操縦試験合格証明書に申請書類を添えて、合格した日から 1 年以内に最寄りの運輸局等へ免許申請をする必要があります。JMRA は免許証が手に入るまで「受験後およそ 1〜2 週間程度」と案内しています。