公害防止管理者(大気関係・水質関係・特定粉じん関係)国家試験

公害防止管理者の区分と種類 — 13区分の科目・出題数・選任できる施設の違い

公害防止管理者等国家試験は13の試験区分に分かれ、区分ごとに3〜6の試験科目が決まっています。問題は「試験区分を問わず共通」で、区分の違いは科目の組み合わせの違いです。どの区分が必要かは工場のどの施設に選任されるかで決まり、排出ガス量4万立方メートル、排出水量1万立方メートルといった数値が境目になります。Lorebookは10科目を収録し、9区分に対応しています。

公式の区分は13。Lorebookが扱うのは9区分

受験案内は「今回実施する国家試験は、12 種類の公害防止管理者及び公害防止主任管理者で、次表のとおり試験は 13 種類に区分されています」と説明しています。根拠法は「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」で、国家試験は同法第8条により毎年少なくとも一回、経済産業大臣及び環境大臣が行います。試験事務は指定試験機関の一般社団法人産業環境管理協会が担います。

Lorebookが収録しているのは10科目で、大気関係第1種から第4種・水質関係第1種から第4種・特定粉じん関係の9区分に対応しています。残る一般粉じん関係・騒音・振動関係・ダイオキシン類関係・公害防止主任管理者は該当科目が未収録のため対象外です。

区分ごとの試験科目と出題数

受験案内は「それぞれの試験区分は、次表に示すとおり、3~6の試験科目から構成されています」とし、区分に必要な科目すべてに合格すると区分合格となり合格証書が発行されるとしています。

試験区分別の試験科目と出題数(2026(令和8)年度 受験案内より)
試験区分(区分番号)試験科目出題数
大気関係第1種(01)公害総論、大気概論、大気特論、ばいじん・粉じん特論、大気有害物質特論、大規模大気特論75問
大気関係第2種(02)公害総論、大気概論、大気特論、ばいじん・粉じん特論、大気有害物質特論65問
大気関係第3種(03)公害総論、大気概論、大気特論、ばいじん・粉じん特論、大規模大気特論65問
大気関係第4種(04)公害総論、大気概論、大気特論、ばいじん・粉じん特論55問
水質関係第1種(05)公害総論、水質概論、汚水処理特論、水質有害物質特論、大規模水質特論75問
水質関係第2種(06)公害総論、水質概論、汚水処理特論、水質有害物質特論65問
水質関係第3種(07)公害総論、水質概論、汚水処理特論、大規模水質特論60問
水質関係第4種(08)公害総論、水質概論、汚水処理特論50問
騒音・振動関係(09)公害総論、騒音・振動概論、騒音・振動特論70問
特定粉じん関係(10)公害総論、大気概論、ばいじん・粉じん特論40問
一般粉じん関係(11)公害総論、大気概論、ばいじん・一般粉じん特論35問
ダイオキシン類関係(12)公害総論、ダイオキシン類概論、ダイオキシン類特論55問
公害防止主任管理者(13)公害総論、大気・水質概論、大気関係技術特論、水質関係技術特論65問

受験案内には「(注1)各試験科目の問題は、試験区分を問わず共通の問題です」と注記されています。試験の方法は「五者択一式(正解は1つ)、答案用紙はマークシート方式です」とされています。

科目ごとの出題数と試験時間

試験時間は区分単位ではなく科目単位で決まっています。Lorebookが収録する10科目は次のとおりです。

Lorebookが収録する10科目の出題数と試験時間
試験科目出題数試験時間
公害総論15問50分
大気概論10問35分
大気特論15問50分
ばいじん・粉じん特論15問50分
大気有害物質特論10問35分
大規模大気特論10問35分
水質概論10問35分
汚水処理特論25問75分
水質有害物質特論15問50分
大規模水質特論10問35分

公式に示されているのは科目ごとの開始・終了時刻で、上表の試験時間はその時刻から計算した値です。科目の間には休憩が入ります。時間割の順序は科目番号順ではなく、大気関係ではばいじん・粉じん特論が大気特論より先になります。

区分ごとに選任できる施設が違う

選任義務があるのは、製造業(物品の加工業を含む)・電気供給業・ガス供給業・熱供給業の特定工場です。法第4条第1項はばい煙発生施設又は汚水等排出施設の区分ごとに選任すべきことを定め、施行令第8条と別表第二が選任できる者を決めています。次表の排出ガス量は1時間当たり、排出水量は1日当たりです。

大気関係有害物質発生施設とは、カドミウム・その化合物、塩素・塩化水素、ふっ素・ふっ化水素・ふっ化けい素、鉛・その化合物を発生する施設です。次表は協会の一覧によります。

公害発生施設の区分と選任できる資格者(Lorebookが対応する9区分)
公害防止管理者の種類対象となる施設選任ができる資格者
大気関係第1種大気関係有害物質発生施設で、排出ガス量4万立方メートル以上第1種
大気関係第2種同じ施設で、排出ガス量4万立方メートル未満第1種、第2種
大気関係第3種上記以外のばい煙発生施設で、排出ガス量4万立方メートル以上第1種、第3種
大気関係第4種同じ施設で、排出ガス量1万立方メートル以上4万立方メートル未満第1種から第4種
水質関係第1種水質関係有害物質排出施設で、排出水量1万立方メートル以上第1種
水質関係第2種同じ施設で1万立方メートル未満、又は特定地下浸透水を浸透させている工場第1種、第2種
水質関係第3種上記以外の汚水等排出施設で、排出水量1万立方メートル以上第1種、第3種
水質関係第4種同じ施設で、排出水量1千立方メートル以上1万立方メートル未満第1種から第4種
特定粉じん関係特定粉じん(石綿)発生施設大気関係第1種から第4種、特定粉じん関係

上位の区分の有資格者は下位の区分の施設にも選任できますが、系統が違うと使えません。たとえば大気関係第3種の有資格者は、大気関係第2種の対象(有害物質発生施設で4万立方メートル未満)には選任できません。別表第二の二の項が第一種と第二種しか挙げていないためです。

科目別合格制度 — 合格した科目は3年以内なら免除できる

平成18年度の制度改正により科目別合格制度が導入されました。免除には2つの経路があり、どちらも申込時に受験者本人が申請しないと適用されません。

  • 科目合格に基づく免除: 施行規則第15条の2第1項は、一部の科目に合格した者が「その合格した国家試験の行われた年の初めから三年以内」に同じ区分を受ける場合、申請により合格科目を免除すると定めています。協会は令和6年に合格した科目は令和8年まで免除可能と例示しています
  • 区分合格に基づく免除: 同条第2項により、他の区分に合格した者は申請により同一の科目を免除されます。協会はこの免除に年限はないとしています(申請は必須)

科目合格による免除では、10桁の管理番号の頭2桁が受験区分の番号(01から13)と一致している必要があります。区分合格による免除では8桁の合格証書番号を入力します。対象は平成18年度以降の国家試験合格者で、資格認定講習で取得した資格では申請できません。

合否の判定は受験した区分について行われます。協会は、水質関係第1種を受験して水質関係第4種に必要な科目をすべて合格しても、水質関係第4種の資格は得られないと説明しています。

Lorebook では収録 540 問のうち 135 問を無料で公開しており、10 問で合格ラインとの距離を測る「実力チェック」も用意しています。

この記事は2026年9月14日時点の公表内容をまとめたもので、合否を保証するものではありません。試験区分・科目・免除の取り扱いなどの制度や日程は年度によって変わるため、受験の前に公式サイトで最新の内容を確認してください。

よくある質問

公害防止管理者の区分はいくつありますか?
受験案内では「12 種類の公害防止管理者及び公害防止主任管理者」について、試験は13種類に区分されると説明されています。
大気関係第1種と第4種では何が違いますか?
科目構成が違います。第1種は6科目75問、第4種は4科目55問です。選任できる施設も異なり、第1種は大気関係有害物質発生施設で排出ガス量4万立方メートル以上の工場が対象です
別の区分に合格していれば共通科目は免除されますか?
施行規則第15条の2第2項により、他の区分の合格者は申請によって同一の科目を免除されます。協会はこの免除に年限はないとしています。

出典

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